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美味しんぼ問題とは? 鼻血騒動の真実・事実

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漫画の美味(おい)しんぼで福島県の放射能汚染について扱われたことが反響を呼んでいます。
ストーリーの中で「福島でひどい疲労感や鼻血で苦しむ人がいるのは被爆したからですよ」(前双葉町長が漫画に登場)という発言が出てくるのです。
登場人物の山岡士郎も福島に行ったあと鼻血を出します。
真実や事実を探るために様々な立場から検討してみます。

①文学の立場から見ると?
文学の立場は、抽象的な総合判断よりも、つねにひとりひとりの気持に寄り添います。
今回の一件で、飯坂温泉ではキャンセルが大量に出ました。
原発や地震の苦労の中必死で旅館を切り盛りしているおかみさんや、その子供たち。
彼女ら彼らの苦悩の表情を思い起こすと、美味しんぼの表現方法は行きすぎということになります。

村上春樹は権力とそれに踏みつぶされる人々を「壁と卵」にたとえ、私は常に卵の側に立つとスピーチしたことがあります。

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②経済学の立場から見ると
経済学は損得の合計値で比べる考え方を特徴とします。
今回は福島の観光地や農家の人々は、万単位十万単位で損をしていくことになります。
一方で美味しんぼの作者は、特に士郎に鼻血を流させなくとも美味しんぼの読者や売り上げは減らないし、損をすることはありません。
今回のケースなら福島の観光地や農家の人々の側に立つかもしれません。

一方で今回の件で作者から取材を受けた小山福島大准教授(農業経済学)は「取材は前向きだった。原発事故の風化も進む中で、現状を知ってもらい、食の安全に関する議論を整理する機会>になればいい」と述べています。
経済学の立場でも国民全体の健康と食生活に軸足を置いて見ると、美味しんぼの側に立つこともあるということになります。
確かに、最近は福島の環境汚染について一時期ほど騒がれなくなっています。もう一度福島県民の生活と日本人全体の健康のバランスを考えて議論すべきだということでしょう。

③法学の立場から見ると
様々な立場の利益を数値化して総合していく経済学に対し、法学なら人命と人権に史上の価値を置くかもしれません。
日本人は人権に関してはみづから勝ち取ったものではないので市場の価値といってもピンとこない人も多いのdすが、世界的には多くの犠牲を払って獲得したものであり想像以上の価値が置かれています。
その観点からすれば、ひとりの漫画家の表現の自由はなんとしても守るべき史上の価値となります。
「私は君の意見には反対だが、それを主張する権利は命をかけて守る」 フランスの哲学者ヴォルテールの遺した言葉です。

※なお理学・医学の立場からの見解は比較的割れておらず、原発の放射能での鼻血は科学的にまったくありえないということです。

今回の騒動は見る立場によって様々な結論が出てきます。
漫画家の表現の自由も福島県の人の生活も、日本人の食と健康も全て重要です。
バランスの良い着地点が求められます。
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